古典的なお題かもしれませんが、やっぱりいつになっても
日本企業のメインストリームである年功序列。
私は今いる事業会社の「上司」が無能だと考えていますが、
仮にそれがまあ正しいとして、どうして無能な人がそういうポジションに
いるのかということを、憤りを抑えてちゃんと考えてみたいと思います。
年功序列という言葉で表されるそのシステムは、
会社に在籍している期間が長い人ほど偉くなるというシステムである。
偉くなるということは、役職が上がって、部下ができて、給料が上がって、
裁量が増えるということと同じ意味をもつ。
つまり、長く会社にいないとそれらは全部ない。基本的に。
欧米人には、私にも、理解しがたいこのファッキンシステムの狙いは何なのか。
どうして長く勤めるほど偉いのか。
それは会社が長く勤めるほど偉いという評価体系・価値観を持っているからだ。
なぜそういう評価なのか。
それは新卒採用した社員に「定年」まで勤め上げてほしいからだ。
なぜ定年まで勤め上げてほしいのか。
①途中で辞められると困る(マイナス)?
②長く勤めることのメリット(プラス)?
①は、あんまり離職率が高いと、世間体が悪いとか、ブラックなイメージがつくとか、
新入社員研修の初期投資を回収できないとか、そういうことは言いそうだ。
②は、高度成長の右肩上がりで、ある意味変化がない環境だと、
会社が潰れるということはあまりないし、そうなると、なるべく縦割りで細分化
された業務に熟練してほしいということと、同じメンツでずっと仕事していくので、
みんなをよく知っているとか、会社の歴史をよく知っているとか、
そういうことがオペレーション上重要になるということかもしれない。
確かにそう考えると、新しい考え方とかスキルとかいらないし、
だったら黙ってコツコツずーっと言われたことやってくれる人材の方がありがたい。
ま、そんなところだろうな。
つまり、変化がない企業、大企業、保守的な規制業界の企業、ほど、
その傾向が強まるだろう。そりゃうちの会社はドンピシャ。
そういう会社は、変わるのか。
本当に環境が激変するなら、変われる会社が生き残る。変われなければ淘汰される。
そもそも環境がなんだかんだいって変化しないなら、変化する必要もないし、しない。
そういう話かな。
でも、人も組織も基本的にはなかなか変わらないし、
既得権益は防戦一方だし、そんな固い人たち・組織を変えるぐらいなら、
新しい企業が旗をあげた方が早そうだから、
年功序列が嫌ならそっちの世界に行った方がいいんだろうな。やっぱ。