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もっちーのせかい

生産性

私が、「AIが人間を超える日は来るか?!」に並びバカだと思う最近の世の発言は、
「日本は生産性を向上させないとデフレを脱却しない!」だ。

なぜ今の日本で生産性が問題なのか?
本気で言ってるとしたらとんだバカだ。

日本は人口が減ってきていて、総需要が減っているのだ。
そして世界に売れるような新しい商品やサービスも生み出せていない。
だから総売上が伸びないのだ。それをデフレと呼んでいるとすれば、
デフレの原因は人口減による総需要減と革新性の無さだ。
生産性ではない。

というか、生産性とはそもそも曖昧な言葉だ。
生産性=売上/費用
だとすれば、総需要減で売上ダウンすれば生産性ダウンだから、
それが問題だという指摘にはなる。でも、世の議論はそうではない。
ぼけーっとして何も生み出さない不稼働社員や不稼働時間が多い、
ということを明らかに問題としてとらえている議論だろう。
問題はそこじゃないのだ。

いや問題なんだけど、それを生産性の低下といって、ひとりひとりのスキルを
上げて生産性向上するとか、そういうことが解決策ではないだろう。
不稼働社員をリストラしたとして、その企業の生産性は上がるだろう。
でも、切られた社員が無職で収入が減り、消費が減ったら総需要は減るから、
日本の生産性は減るかもしれない。社会が不安定になるかもしれない。

結局、「生産性」の議論は、生産性の定義を明らかにして、どのファクターが
どう問題なのか、売上なのか、費用なのか、比率なのか、ミクロなのかマクロなのか、
を議論しないと、曖昧で不毛なのだ。
しかも個々人の当該比率を問題にしている風な今の議論は、
マクロで見たら明らかに間違っている。
議論すべきは、どうやってグローバルな売上を増やすか、でしょうが。
経済成長が前提になってしまっている日本の財政を維持するためには。

AIも似た話だ。
AIに仕事を奪われるというが、今既に不稼働社員はたくさんいるのだ。
でも彼らはいなくならないでしょう。なぜか。
正社員の首は切れないというのは法律上の話で、本質的には、
人は仕事してないと狂うから、みんなでなるべくシェアした方がいいということだ。
クビにしてベーシックインカムにしても余暇100%ではなかなか人は幸せになれない。
だからAIに仕事を取って代わられることは、ないのだ。社会的にまずいのだ。本質的に。

経済成長を前提としない社会制度・システムが組まれている、組み直せるなら、
別に売上、生産性が上がらなくてもいい。そんなこと問題にすらならない。
これ以上商品やサービスが人間にとって必要か?という疑問もある。
出生率のような人間の生き方を政府に左右されることにも疑問がある。
だから最悪の問題は、成長前提の社会だと思う。

生産性の向上とかいう間抜けな本を書く前に、
これぐらい考えてちゃんと整理して出してくれ。

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