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もっちーのせかい

日本人の結婚観

浅利慶太氏の1999年の記事を見つけて読んだ。
「仕事か、子供を産むか」というタイトルで、
保守的な方だからきっと、女は仕事なんかしてないで子供産んで
子育てと家事に専念しろ、とか、男は仕事に専念して家族を養え、
子供ができたら責任とって結婚しろ、とか書いてあるのかなと
思って読んだら、全然違った。私の思い込みも甚だしかった。
非常に驚いた。

氏いわく、
「少子化を解決するには思いきった発想の転換をしなければならないだろう。
結婚はしたくないけれど子供は欲しいと考える若い人が増えつつある。
以前ヨーロッパで一緒に仕事をした世界的なソプラノBさんは、
父親の違う子供数人と暮らしていた。彼女はほとんど結婚をしていない。
恋をする度にいわゆる婚外児を産んでいったのである。
兄妹たちは母親を中心にすてきな家庭のハーモニーをつくっていた。
その様子を見て、婚外児を不道徳と思う方がばかげていると思った。
夫のいる女性でも仕事を続けながらの子育ては大変である。
世の中がそれをサポートする体制になっていない。
特に個人環境が恵まれている人以外、
大半が結局は家庭から出られなくなる。
子供を産むか、仕事を続けるかの選択を女性に迫るような社会では困る。」

これを20年近く前に書いている氏の凄さ。先進性。
しかし、現代日本が抱える課題は、論点が少し違うと私は思う。
問題は、多くの女性が、男性も、特に何も考えず、
過去の慣習や惰性に従っているだけという情け無い現実だ。
実際いま、結婚したくないけれど子供はほしいなどという、
信念のある女性がどれだけいようか?
現実的に多いのは、ある程度仕事して遊んで恋愛して、
そろそろ結婚して子供産まなきゃ寂しいし人生ヤバそうだから、
ちゃんとした企業の正社員で家族を養える、
私に楽させて楽しませていい家つくって私の親を大事にしてくれる
男を探して結婚しなきゃ!と、思ってる女性ばかりだ。
そして、そんな甘えた、自分のことしか考えてない、時代錯誤な考えの
おばさんと結婚したい殿方などいるはずもなく、
もっと若い女性に行くか、独身でいるかとなるわけだ。
これが現代日本社会の未婚、非婚、晩婚、少子化の大きな原因だと私は確信している。

実際、驚くほどそう考えている女性が多い。
年齢や職業に関係ない。ティーンから30代、
大企業のOLから水商売のバイトをしてる大学生まで、
同じことをいう。親が反対したら結婚はできない、とか言う。
民法、家族法の規定よりも、現実には驚くほど、
日本人には家制度、家父長制、上下関係の惰性が浸透し、こびりついているのだ。
それが現実に、実質的に意味があるかとか、自分の考えとか関係なく。
何も考えていないのだ。むしろ、楽だから、思考を放棄してお上や世間に
自ら進んで媚び、従順でいる気がする。

こんなので本当にいいのでしょうか?
そういう、長いものに巻かれる、思考を放棄した生き方だって、
確かにひとつの生き方で、否定はできない。
ただ、個人的にはその閉鎖性、思考放棄には、嫌悪感がある。
そして、そういう生き方が日本人のマジョリティだったとして、
今の時代、それをスタンダードとして強制してほしくない。
そういう意味で、結婚を含めて、ライフスタイルが多様化することは
必然で、浅利氏の言うことは正しいのだ。


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